旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

一日中ミシェル・ペトルチアーニを聞いていました。

昨日は1999年に36歳で亡くなったジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニのCDを一日中聞いていました。
多くの人がそうであるように、私が彼の名前を知ったのはチャールズ・ロイドのグループに加わったときでした。ロイドといえば「フォレスト・フラワー」、若き日のキース・ジャレットのすばらしい演奏が聞けます。ロイドの発掘したジャレット級のピアニストというような紹介をされていたような記憶があります。そのレコードは買いましたが、今は持っていません。どんな演奏だったかも覚えていません。
彼の生涯を追ったドキュメンタリー映画「情熱のピアニズム」が現在公開中です。うまいタイトルをつけな、と思いました。というのは、私が彼に関心を持つようになったのは、85年に発表されたトリオによる作品「ピアニズム」だったからです。私は今でもこの時期の演奏が、共演者も含めて一番好きです。
でも昨日聞いたのは晩年の作品ばかりでした。強靱なタッチが彼の魅力でしたが、それは死の直前まで変わらなかったようです。
新作が出るたびにそれを求めるピアニストはブラッド・メルドーだけになってしまいました。でも、彼の演奏を咀嚼するには時間がかかります。「何これ?何やってんの一体」、毎回こんなありさまです。
好きだった多くのピアニストたちは老い、ありきたりの演奏か、指がおぼつかないような枯れた演奏をするようになりました。
それでも古いレコードに埋没する気はありません。


Pianism

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