旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

芥川龍之介『戯作三昧』

芥川龍之介の『戯作三昧』を読みました。芥川が二十五歳で書いたもので、描かれた曲亭馬琴は、目が悪くなり始めていますので、今の私と同じような歳になります。前に読んだのは十代の頃で、内容はすっかり忘れていました。
馬琴は幼い孫から、「勉強しろ、癇癪を起すな、そうしてもっとよく辛抱しろ。」と言われます。浅草の観音様がそう言ったとか。からかわれたわけですが、「老芸術家は、涙の中に笑いながら、子供のようにうなず」きます。なんだか私もほろっとしてしまいました。
その通りだよ。