テレビドラマ『その女、ジルバ』を見ていて、前山隆著『移民の日本回帰運動』(NHKブックス)を再読したくなっていました。今、読んでいます。私が持っているのは1982年に発行された第1刷で、買ってすぐに読みましたが、理解できない箇所が多かった記憶があります。今度はどうでしょうか。
私はこの本でカチ組、マケ組という言葉を知りました。内容はおぼつかなくなっても、それはずっと残りました。
20年以上前に、この言葉をよく聞くことがありました。近代史とは関係がないところで使われていて、ビジネスの成功者や儲けている会社は「勝ち組」、そうでないのは「負け組」と呼ばれていたのです。先行する用語があるのに、わざわざ「組」を付けることが不快でした。
こういうことはよくあります。「確信犯」という言葉を、私は高橋和巳の『我が心は石にあらず』で法律用語として知りました。日常で聞くことがないのはそのせいかと納得し、その言葉を胸に刻みました。現在はほとんどその意味では使われていません。