旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ボブ・ディラン

ボブ・ディランを聞いています。
きっかけは萩原健太の「ボブ・ディランは何を歌ってきたか」(Pヴァイン)でした。湯浅学の「ディラン ロックの精霊」(岩波新書)も読みましたが、こちらはピンとこなくて、読後にディランを聞くことはありませんでした。
私の手持ちのレコードは60年代のものばかりです。例外は「プラネット・ウェイヴズ」。そうそう、この時代のディランと云えばザ・バンドと対になって思いだされるものなのですが、スタジオ録音でアルバム1枚を彼らだけで作り上げたのは、この「プラネット・ウェイヴズ」のみです。
萩原の本でディランがいかにアメリカのルーツ・ミュージックに精通しているかを知りました。ディランが特異なのは、ブルーズやカントリーだけでなく、古いポピュラー音楽もそれに含まれていることです。延々と続いている彼のコンサート・ツアーでは、自作以外にこれらの曲も多数演奏されているそうです。
いつもならすぐにCDを買い集めるのですが、まだやっていません。ソニーから、紙ジャケ・高音質CDで全作品の再発が進行中なのでまたとないチャンスなのですが、あの会社の商売のえげつなさを何度も経験しているせいか、なかなか触手が伸びません。
今のところ新たに購入したのはDVDの「ノー・ディレクション・ホーム」(パラマウントジャパン)だけです。国内盤2枚組で千円でした。あのディランが、淡々と過去を語っているのが不思議です。周囲の証言も収められていますから、眉につばをつけなくても大丈夫かもしれません。「フリー・ホイーリン・ボブ・ディラン」のアルバム・ジャケットを飾ったスージー・ロトロは今もすてきでした。もちろんジョーン・バエズも登場。意味深な発言をしています。


以前書きましたセオン・レーベルの85枚組ボックス・セットが届き、こちらも毎日聞いています。残念だったのは紙ジャケがオリジナルでなかったこと。独特の色合いがお気に入りでした。


ボブ・ディランは何を歌ってきたのか (ele-king books)

ボブ・ディランは何を歌ってきたのか (ele-king books)