旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

金鍔と豆大福

酒好きですが甘い物も大好きです。年を取ってからより好きになりました。
半世紀前に読んだ岡部伊都子氏の随筆に、病弱だった彼女は菓子に助けられ育つことができたとありました。菓子は幼い者、弱い者の味方であるとも。私が菓子を好むのは、弱い者に近づいてきたからかもしれません。いや、もうそうなっているのでしょう。
餡子物には目がないのですが、とりわけ金鍔(きんつば)と豆大福が大好きです。「最後の晩餐に何を望むか」という質問をよく耳にします。晩餐は腹にたまりそうで死ぬ前には遠慮いたしますが、何でもいいから食べろと命じられたら、渋茶付きで金鍔か豆大福を選びます。さてどっちにしようかな。今なら豆大福ですね。
豆大福のことを私は「マメダ」と呼んでいます。略称になるのでしょうが、音(おん)が豆狸を連想させ、それが好きで使っています。金鍔と豆大福について語り始めると長くなりますので、このへんでやめておきます。