旭亭だより

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Derek Trucks と Roland Kirk

The Derek Trucks Band のレパートリー「Volunteered Slavery」のオリジナルが聞きたくなり、アマゾンで Roland Kirk の同名アルバムを購入しました。
Derek Trucks は現在27歳のギタリストで、スライド・ギターの演奏に秀でています。The Allman Brothers Band のオリジナルメンバーであるドラマーの Butch Trucks を叔父に持ち、現在も活動する同バンドに参加しながら、自身のバンドでも精力的な演奏活動を展開しています。
彼のバンドのレパートリーはブルーズやR&B、ジャズ等多岐にわたっていて、ジャンル分けが難しいのですが、これは最近の優れたミュージシャンに共通の傾向でしょう。


Roland Kirk の「Volunteered Slavery」は1969年の録音で、私はジャケットははっきり覚えているのですが、演奏の方はすっかり忘れかけていました。昨年、The Derek Trucks Band の「Live at Geprgoa Theater」を聞いて強い印象を受け、今年出たスタジオ録音の「Songlines」でも取り上げられていたので、オリジナルと聞き比べたくなったのです。


Kirk はこのアルバムで「A Tribute to John Coltrane」として Mongo Santamaria の「Afro Blue」を演奏していますが、この曲も The Derek Trucks Band の重要なレパートリーであることは何か示唆的です。
Stevie Wonder の「My Cherie Amour」や8ビートのオリジナル曲「One Ton」を彼はこのアルバムで演奏していますが、電気楽器を使用していないバンドがこのようなタイプの曲を取り上げることは、当時全くと言っていいほどあり得ませんでした。「Volunteered Slavery」はどのトラックも古さを感じさせず、とても面白く聞けたのですが、それは Kirk の音楽の先見性によっているのでしょう。
Roland Kirk にはさほど関心がなかった私ですが、彼のCDが集めたくなりました。