旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

紐育當世五人衆

New York Contemporary 5

ラックの中に埋もれていた現代音楽や前衛ジャズのレコードを、虫干しも兼ねて少しずつ聞いています。心配していたカビはそれほどでもなく、ほっとしています。
今日はその中の1枚を紹介いたします。


お題は「ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイヴ」と読みます。漢訳は(エヘン)私です。活動期間が半年ほどのフリージャズのグループですから、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
CDの現行盤はありませんが、来月デルマークレーベルからアーチー・シェップの名義で1枚、発売されることになっています。
私の持っているのはソネットから出た2枚のレコードで、コペンハーゲンでのライヴ盤(63年11月)です。希少品でしょうが、お宝価格は(たぶん)付きそうもありません。


ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイヴは、オーネット・コールマンと行動を共にしていたドン・チェリーコルネット)とセシル・テイラーと演奏したことのあるアーチー・シェップ(テナーサックス)に、デンマーク生まれのジョン・チカイ(アルトサックス)が加わって結成された五重奏団です。


シェップはバリバリ吹きますが、「マジック・オブ・ジュジュ」のような奔放さはまだありません。チェリーの音はいつものようにしょぼいのですが、結構ブロウしています。チカイはスケールを上下するのに精一杯ってとこかな、楽器も鳴っていないし‥‥。
モンクの曲も演奏しているように、まったくのフリージャズではありません。ちょっと中途半端で、ある時代のジャズの記録といったところでしょうか。


ジャケット、ファイヴ・スポットでのエリック・ドルフィーのライヴ盤に似ていません?
あちらのトランペットはブッカー・リトルでしたが、ふたりとも夭折しました。チェリーは95年に亡くなり、シェップは日本企画のつまらないCDを録音し続けています。