旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

宝の持ち腐れ

この土日は、どうしたわけか本を読む気になれませんでした。読みたい本はたくさんあり、机の上に積んでもあるのですが気乗りがしません。
画集でも見るか、と「北斎漫画」を手にしました。ところが、これが私にとっては難物なのです。早い話、おもしろさがわからないのです。
解説書はあまた出ていますが、西洋の古い絵画ならいざ知らず、江戸末期の画集をそのようなものに頼りながら楽しむのは気が進みません。
宝の持ち腐れだよな、と思いながら、いつものように漫然と頁を繰っていました。が、いつもと違いなにか届いてくるものがあるのです。原画を描いている北斎の姿が、うっすらとですが見えてくるような……。
読書百遍というようなことが、絵を見ることにもあてはまるのかもしれません。まだまだこの本の、悪い持ち主であり続けるのでしょうが。