旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

大塚英志『「暮し」のファシズム』

大塚英志著『「暮し」のファシズム - 戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた』(筑摩選書)を読んでいます。と書くと、「当分、本を買わない」(3月13日の便り)はずだったんじゃないのと言われそうですね。この本はその前に予約してあったので、セーフにしてください。
大塚氏の本で、はじめて読んだのは『「彼女たち」の連合赤軍 - サブカルチャー戦後民主主義』(1996年/文藝春秋)でした。その後、新刊はなるべく読むようにしていましたが、『怪談前夜 - 柳田民俗学自然主義』(2007年/角川選書)で止まってしまいました。
大塚氏は「ぼくは戦争プロパガンダに関わった人々を、ポリティカルに断罪して済ませることに少しも意味を見出さない」(100頁)と述べています。私の本の読み方は「ポリティカルに断罪して」それでお終い、であり、ただその例を増やし、ひとり悦に入るだけでした。これからもそれでいいのかを、よく考えてみることにします。