旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

こんなとこ、あったっけ

養豚の夢が終わると、今まで見たことのないタイプの夢が始まりました。
スタートは事務所で働く私で、これは見慣れたシーンです。事務所があるのはJR中央線日野駅の近くの高台ですが、実際にはそのような場所はありません。その後に出てくる日野駅前も違っていて、夢の中ではとてもにぎやかです。
仕事を終え、私は自転車で帰宅です。坂を下り、駅前の文具店で2Bの鉛筆を2本買いました。あたりは明るく、とても夕方とは思えません。線路沿いの道を八王子の方向にペダルを踏みます。しばらく走り、線路下のトンネルをくぐると寺が見えてきました。古くはないけれど、立派な本堂があり、境内も広々しています。ここに寺なんかなかったと思うけど、見落としていたのかな。今度ゆっくり来てみよう。
寺を過ぎると印鑑屋が数軒ありました。寺と印鑑、結びつくようなつかないような取り合わせです。どの店にも大きな象牙が飾られています。それに気を取られていると、いつの間にか周囲の様子が変わっていました。ゴシックの寺院みたいな建物に囲まれていたのです。が、どれも石造りではなく、表面は白っぽく半透明でつやつやとしています。インド風の香の匂いがしてきました。ヒンズー教の寺院なのかな。
自転車に乗っているのですが、建物の中に入ってしまったようです。天井が高く、壁自体が薄明るく光っています。部屋の中で自転車はまずいだろうと、降りて押しながら歩きました。廊下はくねくねと曲がり、迷路のようです。
やっと人に出会いました。高位の僧侶とそれに従う弟子たちでしょうか。帽子をかぶったしかつめらしい僧侶に、私は臆面もなく「ここは何のお寺なのですか」と尋ねました。チベット仏教の寺院であると素っ気なく答え、彼らは私を一瞥もせずに去っていきました。
それからもあちこちうろうろしましたが、なんとかいつもの町に戻れました。