旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

『密教』から『易のはなし』へ

積ん読の松長有慶著『密教』(岩波新書/1991年)を読み終え、高田淳著『易のはなし』(岩波新書/1988年)に移りました。
密教』は真言宗礼賛の本で、以前途中でやめたのはそれが理由です。今回は完読しましたが、感想は変わりませんでした。そのような本であっても何か得るものはあるだろうと、気楽に読み進めることができたからでしょう。年の功です。
『易のはなし』も少しは読んだはずですが、内容はまったく忘れていました。引き締まった文章で、それだけでも読む価値があります。「はじめに」で「易は運命論ではない」と明言し「日に新たなる一刻に直面して迫られる決断の重みを担いつつ、事を自分に引き受け、かくて事態を新たに展開させるところに、易の問題があらわれてくる」と続けます。ぐっときました。