旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

リンゴの味

リンゴ箱とレコード

昨年出たビートルズのリマスターCDの評判はよかったようです。音がスッキリし、以前は聞こえなかった音も聞こえるようになった、というのが大方の感想でした。
でもこれって、どのリマスター盤でも言われることですよね。
レコード時代もそうでしたが、販売する側は何度も同じものを買わそうとします。CDになってからは、さらに阿漕になったような気がしますが‥‥。


で、ビートルズのリマスター音源の感想です。
今回のリマスター作業がアナログの再現を目指したものかどうかは知りませんが、レコードの音とは明らかに違います。アルバムによって多少の差はありますが、音のメリハリがはっきりしすぎています。*1
短い感想ですみません。実は(わかっていたのに)結構がっかりして、少し落ち込んでしまったのです。レコードを全部持っているくせに、ヘンですね。


やはり私にとってビートルズの音楽は、レコードの中にあるようです。ですから別な聞き方をすることにしました。
確かに聞こえなかった音が入っています。だったら小さな音に注意を傾け、重箱の隅を楊枝でほじくるようにして聞いてみれば、なにか見つかるかもしれません。


楽器の出す小さなノイズなど演奏の際に出る音以外に、息を吐く音や椅子の軋る音までが聞こえます。なんだかあの4人と一緒に、スタジオにいるような気分になってきました。
聞き続けると、泣いちゃうかしれない。やばいぞ、これは。


これが音楽を聞く態度でないことはわかっています。でも、当分この聞き方を続けることにします。

*1:初期の3枚はモノラルしか持っていませんので、全アルバムをステレオにしてしまった今回のリマスターと、すべてを比較することはできません。