旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】三遊亭好の助

三遊亭好の助さん

おなじみ、三遊亭好の助さんの登場です。
風邪をひいたとかで心配だったのですが、いつもの通り元気な高座を見せてくれました。


好の助さんのレパートリーはとても多く、毎回何を聞かせてくれるのかが楽しみです。今回は意表を突いた「唖の釣」。
この噺、現在は放送ができません。それでというわけではないのでしょうが、寄席でも聞くことが少なくなりました。


殺生禁断の上野不忍池で鯉を釣ることにした与太郎と七兵衛。見回りの役人に見咎められたときのいいわけを七兵衛は与太郎に教えます。これは中国の「二十四孝」の王祥の故事に拠っています。
まず与太郎が見つけられ、教えられたいいわけをしどろもどろに述べますと、役人は「親孝行に免じて許して遣わす」と釣った鯉まで持たせてくれます。
七兵衛もまた捕まりますが、役人に殴られた拍子に舌がつってしゃべれなくなります。ここから仕方噺となり、許された七兵衛が嬉しさで舌のもつれがとけサゲになるのですが、この変化とタイミングが実に難しいのです。


好の助さん、熱演でした。ただ開場が広いので、仕草が後の席のお客さまには見ずらかったのが残念です。でも毎回のチャレンジ精神は立派です。