NHKのドラマ『VRおじさんの初恋』の主人公、野間口徹演じる遠藤直樹の仕事観は私と似ています。生活のために働くので、仕事自体や職場には何も求めないというものです。
遠藤はタイヤメーカーに勤務しています。正社員ですがたぶん中途入社で、五十になっても平社員です。独身で古いアパートに暮らし、ゲームとオートバイが趣味で小さなスクーターを所有しています。ゲームに夢中になり遅刻することもしばしばあり、早期退職を求められています。
その年齢の頃の私は起業したばかりで、会社を存続させることに一生懸命でした。無気力な遠藤と違っていましたが、仕事はあくまでも生活のためという考えは、サラリーマン時代と変わっていません。
それでいいと思ってきたのですが、悔いる気持ちが湧くようになりました。歳を取ると人生のどの時期にも一瞬で戻れますので、悔いたり反省したりすることは、仕事のこともその一つですが、山のように増えていきます。
そのままではよくないと、この頃になって気づきました。悔いや反省にとどまってだけいるのは、そのような自分を謙虚と認め評価しているのと一緒です。ではどうしたらいいのかは、まだ緒に就いたばかりで何も浮かんできません。仕事観が突破口になるかもしれません。
それとは別に『VRおじさんの初恋』は面白いドラマです。