旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

サッカレー「虚栄の市」

あの本が読みたいと、唐突に書名が思い浮かぶことがあります。それらは、今読んでいる本や調べていることと関連がある本ではありません。
ほとんどが名作といわれてもので、どれもが未読です。そして、書棚をさがすと決まって見つかるのです。あれあったよね、というのはまれで、多くは購入したことさえ忘れています。
で、サッカレーの「虚栄の市」(中島賢二訳/岩波文庫)を読んでいます。十年前の刊行時に買っていたようです。
あまりにも笑えるのでびっくりしています。あちこちに作者が顔を出し、読者に語りかけてきます。おちゃめな人だったんでしょうね。インド生まれということも影響しているのかな。
サッカレーディケンズよりひとつ年上です。お二人はまったく同じ時代を生きてきたのですね。「荒涼館」が再ヒットしているディケンズの小説はだいぶ読みました。わかりやすいストーリーで、これまたおもしろい小説でした。あの時代のイギリスについてもいろいろ教えてもらいました。
本を読むスピードが目に見えて落ちてきました。人生の第四コーナーはすでに曲がっていますから、ここいらでムチを入れた方がいいのかな。


虚栄の市〈一〉 (岩波文庫)

虚栄の市〈一〉 (岩波文庫)