旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

こどわるごとがでぎねんだ

津軽三味線漫談の太田家元九郎(おおたやがんくろう)さんが18日に亡くなりました。享年六十。
志ん朝さんがよく膝代わりに使っていました。漫談といってもパターンはたったひとつ。お題はその決めゼリフです。
海外に行くとその国の音楽を三味線で弾くよう求められるそうです。それを演奏する前に、「こどわるごとがでぎねんだ。なんでだって日本代表だがらな」とつぶやくのです。その口調と繰り返しが妙におもしろく、何度見ても飽きることはありませんでした。締めはもちろんじょんがらです。
数年前に【江刺寄席】に呼ぶつもりでした。ところが拝見した高座に精彩が欠け、見送ることにしたのです。
ジョニー・ウインターさんの訃報に接したばかりなのに。大好きな人たちが去っていくのは、どうしようもないのですが、つらいですね。