旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

こんな小説、よく読めたな

ずっと歴史の本を読んでいたので、小説が読みたくなりました。そうだ、古井由吉にしよう。「先導獣の話」がいい。数秒で決まりました。
手許にあるのは、それが冒頭に収録された講談社文芸文庫古井由吉自選短篇集『木犀の日』です。2009年12月1日発行の第九刷、よく読まれているんだな。
私がはじめて読んだ古井の作品は「杳子」でした。芥川賞を受賞し、ベストセラーとなりました。「先導獣の話」はそれより二年前に書かれた彼の二作目の小説です。読んだのは二十歳頃でしょうか。
文庫本を買ったときに再読したはずですが、内容はおぼろげになっています。なんで読みたくなったのか。タイトルのせいでしょう。
文庫本で30頁ほどの短い作品です。でも読み通すのに数時間かかってしまいました。書かれていることが理解できず、何度も読み返したり前に戻ったからです。それでも、その内容を説明できそうにありません。
二十歳の私がこれを読み、何を感じたのか。無理とわかっていますが、知りたいですね。