旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

上方のことばはむずかしい。

桂枝雀が大好きで、CD、DVD、書籍を集めています。
先日、CDを聞いていて何と言っているのかわからないところがあり、ちくま文庫の「桂枝雀爆笑コレクション」の同じ演目をあたってみました。
枝雀さんは噺に手を入れ続けた人で、残念ながら録音の部分は本にはありませんでした。


CDはよく聞くのですが、「爆笑コレクション」は出版時に一度読んだきりです。で、手にした一冊をじっくりと読んでみました。枝雀さんの高座姿が目に浮かびます。
しかし、ことばがよくわかないのです。CDで聞いていると、すっと入っていくのですが、活字はうまく読み進めることができません。


本には簡単な註はついているのですが、それだけでは足りません。それとイントネーションがわからないので、目で読んでもつかえてしまいます。
志ん生文楽圓生の速記本を読んでいるときには、もちろんこんなことはありません。こんな言い方をしていた老人がいたっけと、記憶の底からひっぱりだすことばもありますが、イントネーションもよみがえってきます。


東京の下町育ちには、上方のことばはむずかしくて当然なんでしょうね。上方育ちの友人のいないことが悔やまれます。