「バッハの曲で好きなのは?」と訊ねられたら、以前ならマタイか平均率と答えたことでしょう。レコードで持っているバッハは、宗教曲と鍵盤音楽、それに管弦楽がほとんどです。カザルスやクレーメルの無伴奏もあることはありますが、それほどターンテーブルにのせることはありませんでした。
ピリオド楽器によるクイケンの無伴奏ソナタとパルティータのCD(新録の方です)を聞いてから、ようやくバッハのヴァイオリン曲のよさに気づきました。が、クレーメルのレコードはクイケンの演奏とあまりにも違い、ともに楽しむまでには至っていません。
無伴奏にこだわっているわけではありませんので、その後シェリングやグリュミオー、新しいところではハーンのソナタや協奏曲を聞くようになりました。ということは、楽器はモダンでもかまわないことになります。
ベートーヴェンのソナタを聞いて驚愕したイザベル・ファウストの無伴奏を先日購入しました。全曲ではなく、パルティータの二番、三番とソナタの三番を収めた一枚ものです。圧倒されました。
ヴァイオリン曲が好きになったことによって、バッハの鍵盤音楽が今までと違った面を私に見せてくれるような気がしています。これはとても楽しみです。
また、ファウストというすばらしいヴァイオリン奏者を知ったことも、今後の生活を豊かにしてくれそうです。
J.S. バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ集 (J.S.Bach: Sonatas & Partitas BWV 1004-1006 / Isabelle Faust (Vn))
- アーティスト: イザベル・ファウスト,J.S.バッハ,イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
- 出版社/メーカー: HARMONIA MUNDI, FRANCE
- 発売日: 2010/05/11
- メディア: CD
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