旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

従兄同士

先日書きました昭和二十年の日記の読み比べの後も、高見順のその後の日記を読み続けています。
実は私、高見順小林秀雄は従兄同士だとずっと思いこんでいました。なぜそうなったのかはわかりません。もしかしたら、小林秀雄の妹が高見澤純子ですから、「高見」繋がりで勝手にそう考えてしまったのかもしれません。
「高見」繋がりは無理な話です。高見順ペンネームで本名は高間芳雄です。高見澤純子の旧姓は小林で、のらくろ田河水泡(高見澤仲太郎)に嫁いで高見澤姓になったからです。


高見順の従兄は永井荷風でした。高見の父、坂本釿之助(きんのすけ、高見出生時は福井県知事、後に枢密院顧問官となる)の長兄が荷風の父、永井久一郎なのです。荷風と高見の年齢は親子ほどに離れています。


ということは、私はそれと知らずに従兄同士の日記を読み比べていたことになります。
高見と坂本家には確執があったようで、そのせいか私の読んだ範囲では、高見の日記に荷風に関する記述はありません。