旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

さまざまな「展覧会の絵」

50枚組のボックスセット "The Decca Soubd" を1枚目から順に聞いています。演奏者の姓でアルファベット順に並んでいましたので、それに従う気になったのです。
ひとり1枚なのですが、ウラディーミル・アシュケナージがピアニストと指揮者で各1枚あるのは、彼のこのレーベルに対する貢献度からでしょう。
ピアニストとしてはラフマニノフの協奏曲の3番(旧録です)、指揮者としてはシベリウス交響曲第1番が収録されていますが、それぞれにラフマニノフソナタ3番と、ムソルグスキーの「展覧会の絵」がボーナストラックとして追加されています。


で「展覧会の絵」なのですが、ラヴェル編曲版ではなく、アシュケナージ自身がオーケストレーションを手がけています。一度聞いただけですが、その差はあまり感じられませんでした。
ホロヴィッツのモノラル録音に、原曲ではなく彼の編曲版があるのですが、これは演奏も含めておもしろいレコードでした。(今調べたところ、まだ手元にありました。)


一番印象に残っている「展覧会の絵」といえば、断然富田勲モーグシンセサイザーによる演奏です。レコードはもうありませんが、音はほぼ全編覚えています。
シンセサイザー自体が珍しかったころで、テレビでその音作りが紹介されたくらいです。部屋一面を占めるたくさんの黒い箱をケーブルで繋ぎ、白色ノイズを変化させていくのですが、音楽制作というよりは科学の実験のようで、その面倒臭さも含めてモーグシンセサイザーに憧れました。そんな青少年は多かったのではないでしょうか。たぶんそのせいで、コルグの小さなシンセサイザーと、ヤマハのモジュール2台を所有しています。


The Decca Sound

The Decca Sound