若いころは苦手だった室内楽ですが、五十代になってから聞けるようになりました。でも、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲はいまだに遠ざけています。
もったいないのはわかっています。が、教養として音楽を聞く気はとうになくなっていますので、無駄な努力はいたしません。
先日、大江健三郎の「ピンチランナー調書」を再読していて「セリオーソ」についての記述に出会いました。ふと気になり、手持ちの中では一番新しい録音のタカーチ弦楽四重奏団のCDを聞くことにしました。
やはりダメでした。騒音のようです。
短い曲ですからなんとか聞き通し、次の「大フーガ」もだらだらと聞き流していました。すると驚くほど美しい旋律に遭遇したのです。第五楽章のカヴァティーナでした。
これを機会に、なんて思っていません。(あたりまえですが)まだまだ知らない音楽があることは喜んでいます。
- アーティスト: Takács Qt,Ludwig van Beethoven
- 出版社/メーカー: Decca
- 発売日: 2005/01/11
- メディア: CD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る