旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

”african piano”

トマス・ピンチョンの「逆光」を読み始めたのですが、作品の中にうまく入っていけず、日を改めて読むことにしました。よくあることです。
で、アルヘリチのブラームスのピアノ四重奏曲などを聞いていましたら、急にダラー・ブランドの「アフリカン・ピアノ」の強烈な音が思い浮かんできました。


作家の川上宗薫さんがよく聞くレコードとして「アフリカン・ピアノ」をあげていましたっけ。なんでも、2枚が擦り切れ、現在持っているのは3枚目になると、どこかに書いていました。
確かに、これさえあればほかはいらないといった聞き方ができるレコードでした。その世界にはまっちゃうんですね。まあ、これで興味を持ってほかのブランドのレコードを買っても、つまんないんで「アフリカン・ピアノ」に戻ってしまうということもあるのでしょうが‥‥。
一応ジャズに分類されていますが、唯一無二の音楽であります。


そんなわけで久しぶりに「アフリカン・ピアノ」をかけてみることにしました。5年以上聞いていません。
手持ちのはたぶんオリジナル盤(japo records 60002)で、状態は良好でした。
両面に4曲ずつなのですが、ライブレコーディングで(1969年コペンハーゲンのジャズハウス「モンマルトル」で収録)、曲と曲を区切る溝はありません。


記憶にあったより凄い音でした。
極端にマイクを近づけてあるのか、ピアノの音に残響がまったくありません。またその音が金属的で、実際にこんな音を出すピアノがあるとは思えません。
そんなところも、このレコードが好きな人にはたまらない魅力になっているのでしょうが、私は長く聞いていられませんでした。


次に聞くのは‥‥、うーん、もうないかもしれません。