旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

天寿

目が覚めて、自分は胃か腸の癌で数年後に死ぬのでは、とふと思いました。そう診断されたとか、その部位に痛みがあるのではありません。なんとなく、です。母方の伯父(叔父)ふたりが消化器系の癌で亡くなっているからでしょう。
だったら検査をすればいいのですが、自覚症状がないうちは病院には行かないと決めてありますので、その気はありません。健康診断は十五年間受けていません。
父方は夭折の血統です。伯父と伯母は二十代で亡くなりました。祖母も父を産んでまもなく亡くなったと聞いています。父の享年は四十三で、みな腎臓病でした。
無口な父でしたが、四十歳になったころ「これで大丈夫だ」とふと口にしたことがありました。が、間もなく腎臓病と診断されました。どれほどつらかったでしょうか。
母は八十一歳になり、耳がだいぶ遠くなりました。やや足腰が弱ってきましたが、元気ではあります。逆縁は親不孝ですから、今朝の思いは吹き飛ばすことにいたします。