ジャズを聞き始めて半世紀が過ぎました。
私がよく通ったジャズ喫茶は浅草の「フラミンゴ」でした。リクエストのほとんどが新譜とコルトレーンで、古いジャズは聞けませんでした。ビバップやハードバップを知らないジャズ好きだったのです。
ジャズの歴史をたどってレコードを集めるようになったのはそれから十年後でした。そうなるとまずはチャーリー・パーカーでした。ダイアルやサヴォイのレコードを集めましたが、どれもダメでした。おまけに音が悪い。バド・パウエルも同じでした。すごさはわかるのですが、聞いていて楽しくないのです。
バードがおもしろくなったのは五年前からです。今、パウエルがそれになりつつあります。