だいたい4〜6冊の本を同時に読む進めています。重めの本を1冊、非小説は2冊、残りは小説といった組合わせが効率がいいようです。
現在、重めのものは小熊英二「単一民族神話の起源」で、これは再読です。小熊氏の本は「<民主>と<愛国>」から刊行とは逆の順で読みましたので、ここでもう一度、出版順に読み直してみようと考えています。この本に関連し、水野直樹「創氏改名」を読もうと、先日書店で手にはしたのですが、買い忘れてしまいました。
非小説は橋川文三・今井清一編著「日本の百年 果てしなき戦線」と「橋爪大三郎の社会学講義」で、これは2冊ともちくま学芸文庫の新刊です。「日本の百年」は刊行されるたびに読んでいます。橋爪氏の本は、先日会った友人が再入学した大学の社会学の教科書を持っていたのを見て、「社会学ってなんだろう?」と思い手にしました。氏の本は、よく売れたらしい「世界がわかる宗教社会学入門」を読んだことがありますが、諸宗教の捉え方に、私とはだいぶ隔たりがありました。「社会学講義」は前書に「いわゆる社会学の入門書ではありません」と書かれていましたので、私の関心には応えてくれないかも知れません。積ん読になっている内田義彦「社会認識の歩み」をこの本読了後に読んでみることにします。
小説は姫野カオルコ「不倫(レンタル)」と金井美恵子「恋愛太平記」ですが、普段はどんどん読み進められる小説に今回は苦労しています。姫野氏の本はこれが3冊目ですが、文体に馴染めず、毎回苦戦を強いられます。はっきり言って、氏の小説は私には難解です。金井氏の本は、読み始めると抱腹絶倒の楽しさを味合わせてくれるのですが、その世界に入りこむまでに時間がかかってしまうのです。ワンセンテンスが長いおしゃべり口調の文章は、短気な私をいらいらさせます。でも、知らなかった世界を垣間見させてくれる誘惑には勝てず、自分のテンポを落として最後までつきあうことにします。短気は損気です(なんて、私も大人になったものであることよなぁ)。
そこでさっと読める小説も欲しくなり、ミステリを読んでいます。桜庭一樹「少女には向かない職業」です。と言っている間に読み終えてしまいました。これは苦いなぁ。
こう書いてみると、五十代後半に入ろうとする人間の読書として、いささか恥ずかしいラインアップに思えてきてなりません。
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