旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】三遊亭王楽真打昇進披露口上

【江刺寄席】真打昇進披露口上

柝が入り、「とざい、とーざい」の声が会場に響き渡りました。真打披露口上の始まりです。
紋付袴姿の四人が高座に並んでいます。王楽新真打は頭を下げています。


好の助さんの司会で、まず三三師匠が口上を述べます。
王楽師匠は前座のころから三三師匠に稽古をつけてもらいました。そのせいもあってか、三三師匠の口上には暖かい中にも師としての厳しさが感じられます。


続く好楽師匠の口上は、兄弟子というより父親としての情愛にあふれたものでした。
息子の落語家志願にとまどい、それを許可する経緯を淡々と語っていましたが、じっと心にしみてくるいい口上でした。私は好楽師匠の奥さまからもそのことはうかがったことがあったのですが、女親と、同じ職業を息子が選んだ男親とのごくわずかな捉え方の違いに、家族というものを考えさせられました。


本来の形式に従い新真打の挨拶はありません。好楽師匠の音頭の三本締めで口上はお開きとなりました。