旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

三十石

ちくま文庫の「古典落語 圓生集」には「三十石」が掲載されていました。残念ながら私は圓生さんの「三十石」を聞いたことがありません。さほど好きな噺ではないのですが、舟唄が聞きたくなり、手持ちの音源をさがしてみました。
枝雀さんのがみつかりました。これしかないようです。早速聞いてみました。
46分の長講なのですが、サゲまではやっていません。三十石船が寺田屋を出て、船頭が舟唄を歌う、空には満天の星、「三十石夢の通い路です」と納めます。
今はどの噺家もここで終わらせていますね。古い俚諺(権兵衛蒟蒻辛労が利)を用いたサゲが関西でもわからなくなっているからでしょう。「居残り佐平次」のサゲも「おこわにかける」という、現在では使われない俗語を用いていますが、こちらはなぜか現役です。
枝雀さんの舟唄、結構でした。お弟子さんたちによる掛け声と合唱(?)もよござんした。
それにつけても圓生さんの「三十石」が聞きたくなりました。DVDには入っているのかな?