旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ただいま蟄居中

前回の便りに書きました安藤礼二の『折口信夫』(講談社)を毎日少しずつですが読み進めています。富岡多惠子の『釋迢空ノート』(岩波現代文庫)を読んでいましたので、若き日の折口に影響を与えた僧侶、藤無染(ふじむぜん)は知っていましたが、怪女・本荘幽蘭には驚きました。彼女の生き方は凄すぎます。波瀾万丈なんて形容では足りません。そんな女性と折口に接点があったとは。
私の手元にある折口の著書は中公文庫の『死者の書』だけです。古い全集の端本を何冊か持っていたことがありましたが、読み通すことができないまま処分してしまいました。
現在は青空文庫キンドル本で、折口の著作の多くが入手できます。私もそうしているのですが、やはり本が欲しくなりました。あの文体は電子テキスト向きではありません。
中公クラシックスに『古代研究』がありましたので早速購入しました。講談社文芸文庫にも安藤礼二がテーマごとに編集した四冊があります。これも近々買う予定です。
折口信夫』の註でみつけた島薗進の『国家神道と日本人』(岩波新書)も読み始めました。これらの本を読んでいると、なんだか穴の中に籠もっているような気がしてきます。これ、癖になりそうです。


折口信夫

折口信夫