旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

筑摩書房の『現代日本思想大系』

1960年代に筑摩書房から刊行された全35巻の『現代日本思想大系』は高校の図書室でよく借りた本です。古本屋で興味のある巻が安く売られていると買うようにしていました。今手許に「マルキシズム」など8冊があります。
吉本隆明が編集した第4巻の「ナショナリズム」が、彼の解説とともによく知られています。第31巻の「超国家主義」の編集者が橋川文三と聞くと、ほらこれも読みたくなるでしょ。
私は1冊を通して読んだことがありませんが、いつかやってみたいとは思っていました。このシリーズは、冒頭の編集者による長文の解説から順を追って最後まで読み進めることによって、意味を持つのです。
年1巻で8年、なんとかなりそうです。松田道雄の編集した第16巻「アナーキズム」に手を付けました。石川三四郎の「堺兄に与えて政党を論ず」に始まり、埴谷雄高の「政治の中の死」で終わります。