旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】顔よし声よし

林家たけ平さん

好の助さんのあとは、林家正蔵師匠の一番弟子、たけ平さんの登場です。
実は私(このフレーズ、私の文によく出てきますね。昨日も使ったし‥‥)、たけ平さんが諸先輩を喰ってしまうかもしれないと、期待しているのです。


今日のお題は王楽さんにもそのまま使えそうですが、おふたりはだいぶ違っています。誤解を恐れずに簡潔に言うなら、たけ平さんは軽さを身上とし、いかにも今風です。しゃべり方もやや早口なのですが、耳にここちよい声質で、一言一言がはっきりと聞こえます。


テンポよくマクラを語り、「大師の杵」が始まりました。この噺、たけ平さんの人(にん)にぴったりです。
たけ平さんの普段の高座では、本編に入ると途中で必ず噺を大きく逸脱させるのですが、今日はそのカーブがゆるやかです。たぶん、客層を考慮したのでしょう。
たけ平さんの藝の魅力である奔放さは押さえられましたが、その分、客席には噺の面白さがしっかりと届きました。最近の二ツ目さんたちの水準の高さには、いつも驚かされます。


打ち上げ会でとても楽しいエピソードがあったのですが、それはここでは書けません。代わりに、楽屋でのエピソードを王楽さんのブログから引用いたします。

みんなの視線が一斉に注がれたのが、たけ平くんのサイン…字の美しさに定評のある彼が書いたのは「竹のようにすくすくと」!
特に感動したと思し召すいっ平師匠は「ウワ?〈竹のようにすくすくと〉だって!メールしてやろう♪」と写真を撮って、たけ平くんの師匠である正蔵師匠ご一家にメールを一斉送信してチクってました。
…まァ此処まではよくある話なんですが(←ないよ)、更なる悲劇がたけ平くんを待ち受けていました…。
何と〈10月12日〉なのに〈11月12日〉と書いてしまいました…オイ、未来になっちゃったよ。