旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

長いスカートひきずってた

昨夜見た夢です。
私は二十代半ばの青年でした。仕事を終え、家に近い停車場で都電を降りました。そこから商店街が続くのですが、そこまでは二十歳まで住んでいた町の風景によく似ています。
空は真っ暗で雨が降っていました。商店街は明るく、アーケードがあるので傘はいらないのですが、なぜかみんな黒い傘を差して歩いていました。人が多く、ゆっくりと歩くしかありません。商店街でこんなに大勢の人を見たことはありません。それでいてしーんとしているのです。
私は靴屋に寄るつもりでした。その手前にある店が混み合っていて前に進めません。客は全員中年の女性なのですが、着ている服がどこか変です。みんな黒いコートの下に、長いスカートのセイラ-服を着ているのです。化粧も髪型も、テレビのコントに出てくるスケバンのようです。安っぽい化粧品の匂いでむせそうになりました。彼女たちはこの店でそんな服を求め、着替えていたのです。店には太いズボンの学生服もあるはずですが、男性客はいません。
女性たちはその格好でどこかに向かっていました。私の家の方向なので、靴を買うのはやめ、その流れに加わることにしました。ひそひそ声を聞いていると、どうも葬儀があるようです。この町には葬祭場はありません。これだけの人が集まれるのは寺院くらいでしょう。
商店街を抜け、少し進んでから左に曲がりました。この先には橋場不動尊があります。その手前には露店が出ていました。端の店には顔を緑に塗った若い女性がいました。「テレビで大評判!河童の×子の占いです」と書かれたポスターが貼ってあります。女の子は河童なのか。よく見ると顔色は塗ったのではなく自然に見えます。占い屋の隣の店にはピカピカ輝く岩石が並んでいました。幸運を招く石のようです。大きいし、立派なお盆の上に乗っているので高価なものなのでしょう。
誰の葬儀かわからないうちに夢は終わってしまいました。スケバングループの初代総長か、あるいはヨーヨーを武器とした元女学生刑事だったのかもしれません。