旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

貸本屋

九年前の朝ドラ『ゲゲゲの女房』の再放送を初めて見ています。ドラマでは水木先生はまだ貸本マンガを書いています。
松坂慶子さんが営む貸本屋「こみち書房」が近くにあり、マンガを借りる子供たちだけでなく、夕方には仕事帰りの大人もやって来ます。が、貸本マンガは下火になりつつあるようです。
松坂さんの母親役が佐々木すみ江さん。ゲゲゲの女房の父親を演じる大杉漣さん、祖母とナレーションの野際陽子さんと、亡くなった方々が元気な顔を見せてくれます。
私が育った台東区の橋場とその周辺の町には貸本屋はありませんでした。でも貸本屋でマンガを借りたことはあります。
大田区大森に住む母方の伯母は、小さかった私をとてもかわいがってくれました。伯母の家には何度も泊まりに行きました。そこに貸本屋があったのです。
とうに全盛期は過ぎて、書棚はスカスカでした。そこに並ぶわずかな貸本マンガを借りて読んだのです。水木先生のマンガを読んだ記憶はありません。私は月刊の少年マンガ誌で育ったのですが、貸本マンガで読んだ先生たちの名前をその中に見つけることはできませんでした。