旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ブライアン・ジョーンズの指

昨日の「ウイークエンドサンシャイン」はアコーディオン特集の二回目でした。先週は民族音楽系の曲が多かったのですが、今回は主にアコーディオンが入ったロックが紹介されていました。その中に私の知らないストーンズの曲がありました。
六枚目のアルバムに入っていた「バック・ストリート・ガール」で、UK盤にのみ収録されています。アコースティックギターアコーディオンで演奏されるシンプルな曲で、アコーディオンブライアン・ジョーンズが弾いています。
ジョーンズはいろいろな楽器を演奏していました。彼が生きていたらストーンズの音楽は違ったものになっていたでしょう、ってことは、残念ながらないですね。ジョーンズが生き続けることができたとしても、ジャガーとリチャードのマッチョなロックンロールバンドに彼の居場所のあるはずはありません。


中学校の同級生だったNさんはクラスでは少数派の洋楽好きで、休み時間には前日聞いたラジオの音楽番組の選曲などを話題に、ふたりで盛り上がっていました。ビートルズの大ファンだった彼女は二年生になってからはストーンズに乗り換えたようでした。そのころはディランも好きになっていた私が、彼女にビートルズとディランの新曲の話をすると、「あなたの言っていることって、みんな雑誌に書いてあることの受け売りじゃない」とプイと横を向かれてしまい、それからは話しかけても乗ってこなくなりました。
そんな時期に私はギターを覚え、やがて人前で演奏するようにもなりました。
ある日の演奏後、疎遠になっていたNさんが私に近づいて来ました。どうせくさすんだろうなと思っていると、「あなたの指ってブライアン・ジョーンズに似ているわ。演奏はひどいけど、指はきれいなのね」と意外なことを一方的に話してさっさと去っていきました。
後日談はありません。


レノンに憧れてギターを弾き始めた私ですが、リッケンバッカーは買ったことがありません。なのに、三十を過ぎてからジョーンズの代名詞でもあるVOXのティアドロップ型のギターを手に入れました。
私には弾きづらいギターで、すぐに手放してしまいましたが……。