旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

三度目の『澁江抽齋』

森鷗外の『壽阿彌の手紙』を『澁江抽齋』の追記として読み始めた書きましたが、その前に『澁江抽齋』を読み返したのではありません。『澁江抽齋』は二度読んでいましたので、少しは覚えているだろうと、飛ばしてしまったのです。
鷗外の最高傑作は『澁江抽齋』と何度か聞き、捜してはみましたが、入手できませんでした。岩波書店から新書版の『鷗外選集』が刊行され、それで初めて読んだような気がしますが、その前に岩波文庫に入り、それを読んだのかもしれません。どの版かは曖昧ですが、我慢して読み通したことははっきり覚えています。『鷗外選集』は全巻揃えましたが、今は手許にありません。
確認したいこともあり、また『澁江抽齋』を読んでいます。『壽阿彌の手紙』には壽阿彌に繋がる人や彼と会った人はなかなか登場しません。『澁江抽齋』では鷗外は早々に子息と連絡が取れました。それまでの武鑑の話も面白く、読みやすい作品です。
中村真一郎の『木村蒹葭堂(けんかどう)のサロン』はこの後に『伊澤蘭軒』を読んでからにしようかな。